Celesteの感想
皆さんどうも、たいやきです。
今回はCelesteの感想を書いていきますが、こちらのゲーム、全クリはしていません。というよりはクリア出来ませんでした。
ただ、自分なりの面白かった点や何故クリア出来なかったのかということを記していきながら感想文を書いていきます。面白くなかったというよりは、面白かったけどここが気に入らなくて投げてしまったというお話になるので、是非最後までお付き合い頂けたらと思います。
ネタバレ無しの感想
ネタバレ無しの感想から。
標高の高い雪山「セレステ山」を舞台としたサイドビューのアクションゲーム。主人公の女性・マデリン(Madeline)を操作し、ジャンプやダッシュを用いて高難度の様々なステージを攻略しながら山の頂上を目指す。物語では、マデリンが山を登る中で様々な出会いや出来事を経験しながら自身の内面と向き合い、鬱々とした心が変化していく様が描かれている。
(wikipediaより)
上記のように、セレステ山と呼ばれる不思議な山を登る2D形式のアクションゲームとなっており、平たく言えばロックマンのようなゲーム性です。
ただこのゲームは俗に言う鬼畜ゲーで、昔流行ったI wanna be the guyに近しく、山の試練を乗り越える者だけが頂きに立てるという高難易度ゲームならではのトライアンドエラーを繰り返した後にある達成感を楽しめるゲームです。
このゲームの醍醐味はその難しさを乗り越えることにあるのですが、前述したアイワナよりも導線がキレイにできており、シンプルなアクション(基本的な動きはジャンプ、壁のしがみつき、空中ダッシュの3種類のみ)ながらも各面に用意されたギミックを駆使して攻略していく様は高難易度ゲームながらも挑戦を楽しませてくれる作りとなっているので次へ次へと進めたくなります。また、ローディングが短く、トライアンドエラーが高速で出来るのも評価点が高いです。
物語も面白みがあるものとなっていて、特にこの社会という荒波に飲まれて気が滅入ったことのある方にはオススメできるストーリー性で、ストーリーの印象的な部分に関してはネタバレ有りの感想で触れていきたいと思います。
鬼畜ゲーにしては物語もゲームも高品質で、プレイヤーを苦しめるジャンルなのに存分に楽しませてくれる、いわば何故登山家が山を登るのか、何故人は人生を歩むのかを考えさせてくれるような、苦しみの先に見出す人間らしさを感じる出来の良い面白さがあります。
しかし腐っても鬼畜ゲー、その難易度は後になればなるほど難しくなっていき、とある場所を越えた先は鬼畜ゲーたる所以を味わうことになります。自分はここで心が折れてしまいました。なので、鬼畜ゲーを物ともしないチャレンジャーにはオススメなのですが、アクションゲームに自信が無い方にはあまりオススメ出来ないかなと思います。(ただ、他の鬼畜ゲーに比べたら初見殺し感は薄く、入門編としてはオススメ)
後、このゲームドット絵がキレイでグラフィックがとても好みです。ドット絵ならではの良さが十二分に発揮されてますのでドット好きは垂涎レベルかも。
更に、これどの感想文でも言ってる気がするのですがBGMも良くて、疲れて休憩してる時も楽しめるんですよね。こうやって目でも耳でも楽しめるって贅沢ですね。
ネタバレ有りの感想
ここから先はネタバレ有りの感想になりますので、まだセレステ山に挑戦していない方はお戻り下さい。…なんか視るかもしれないよ。アンタが見たくないもんをね。
今回も備忘録程度に配信つけてプレイしていたので動画を貼りながらの振り返りをしていきます。ブロードキャスト便利だなぁ。
Part1
1面~3面まで
山登り初日。
シンプルなアクションなのでチュートリアルは簡潔的ですが受け入れやすく、操作に慣れるまでもこの初回で十分な程。思ってたより難易度は易しめだな(鬼畜ゲーと聞いていた為)といった感想で次々進めていきます。
ばあさん、闇マデリン、セオ、オオシロといった主要キャラ総出演になります。どのキャラも個性的ですが、ここで一番印象的なのはオオシロですかね。ホテルに憑いた亡霊というだけでも強い個性ですが、人格にブレがあり、解離性障害(多重人格)に近い様子が見られます。イカれたおっさんなのですが、哀しい背景があってその境遇に同情してしまうような憎めない人、といった感じです。マデリンはマデリンで優しい。
何気、他のキャラはこれ以降もずっと出てきますが、オオシロの出番はこことラストだけですね。ばあさんとの関係性もちょっと気になるところ。
Part2
4面~6面まで
山登り2日目。
ここではマデリンとセオにフォーカスが当たるようなお話が続きます。
セレステ山とは何なのか、2人は何故山を登るのか、マデリンが抱える問題とその克服。Celesteの物語における中核的部分が顕になってきてこのゲームをより深堀りしてくれます。マデリンもセオも辛い過去があったからこの山を登るんだなと思うと、少し親近感が湧きます。
アクション部分もより難しく、ギミックも増えていき面白くなってきます。
ここで一番印象的だったのは羽を思い浮かべるところと、6面ラストのLEVEL UPです。
羽を思い浮かべるシーンでは、パニック障害の対策として理にかなっているところもそうですが、山頂を目指す為に羽の力(どこまでも飛べるイメージ)を想像するのが作品的にマッチしていて、マデリンも然ることながらオオシロやセオの抱える問題も相まって精神障害をうまく作品に取り込んだなと感動しました。
また、6面ラストの自分の中にある影を克服して力を得る演出って、代表的な作品でいうとペルソナがあげられるのですが、Celesteはペルソナよりももうひとりの自分と助け合いをしている感が強くてとても好きなシーンです。
Part3(ラスト)
7面と1-B
山登り最終日。
7面開始と共にセレステ山頂を見上げ、闇マデリンと力を合わせて一気に山頂まで駆け抜けていく演出はすごくエモい。
今までの総決算とも言えるようなステージとギミックの数々を乗り越え、遂に山頂に着くのですが、達成感と山頂からの景色、エンドロールで山を降りていくムービーは気持ちのいい余韻として楽しめました。
こうしてマデリンの奇妙で貴重な体験は終わりを迎えます。…終わり、だと思ってました。
しかし、7面をクリアした後に出てきた8面、どうやら先に進む為にはクリスタルハートと呼ばれるものを集める必要があるのですが、これが個人的にかなりの苦でした。
このクリスタルハート、今までのA面(表面)の隠し要素とB面(裏面)をクリアする方法で手に入れるのですが、1-Bがめちゃくちゃ難しかったことに加え、ストーリー上仕方ないのですが2回ダッシュが没収されたこと、ギミックもその面のものをより高難易度に調整した内容にしている為真新しさが無いことも原因として力尽きました。
要は、難しすぎることと新鮮味が無くなったことが個人的に受け入れられなかったのでこれ以上続けることが厳しくなったのです。このゲームの面白さは、難しいけど飽きさせない工夫や感動的なストーリーにあると思ったので、これからB面をクリアしていくのはその面白さから乖離してしまうのかなと思いました。
ただ、B面のBGMは別になっていて凄く気持ちのいいメロディになっていたのは新鮮で面白かったです。
とまぁ、厄介オタクの解釈違い問題に似た癇癪みたいのもので、実際はこのゲーム自体は面白かったのでこうして感想文に纏めてみました。
終わりに
最後まで読んでいただきありがとうございました。
動画を見返して思ったのですが、このゲームインディーズにしては日本語訳が丁寧で読みやすく、文章がすんなりと頭に入ってくるのも良い点ですね。プレイ中はあんま気にしてなかった。
結局最後までクリア出来なかったのが心残りではありますが、総じて面白い作品として良い印象のまま断念したような形となりました。特にストーリーに関しては、自分もこの社会に思うところがあり、精神的に抱える問題の部分で親近感が湧いて好きになりました。鬱経験がある方などはこの作品を通して色々と思うところがあるのではないかなと思います。
もし、また強い意志でCelesteの核に向かいたいと思ったその時は追加の感想を書きたいなと思います。
最後に、このゲームを勧めてくれた友人に謝意を。ありがとう、そしてごめんね。
それではまた。