たいやきの中身

感想文。前半ネタバレ無し、後半ネタバレ有りで書いてます。因みにクリーム派。

ゼノブレイド2黄金の国イーラの感想

皆さんどうも、たいやきです。

今回はゼノブレイド2黄金の国イーラをクリアしたので感想を書いていきます。

本編であるゼノブレイド2の感想の記事は先に上げていますので、もし宜しければそちらもご一読して頂けると幸いです。

kkkansou.hatenablog.com

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ネタバレ無しの感想

先ず、ネタバレ無しの感想から…になるのですが、この作品、あくまでもDLCの追加エピソードになるため、ゼノブレイド2本編のネタバレに関しては考慮していません。なので、ゼノブレイド2をクリアした事を前提として話を進めていくことになりますのでご了承下さい。

黄金の国イーラ、と銘打たれている様に、本編の500年前にイーラという地(アルス)で起きた聖杯戦争を描いた物語になります。天の聖杯であるヒカリとメツが戦って甚大な被害が出たという戦いですね。

今作の主人公は、本編で敵として幾度とレックス達の前に立ちはだかったシンと、そのドライバーであるラウラになります。ラウラ一行にはかの有名な英雄アデルや、この時代のスペルビア皇帝であるユーゴ達が共にメツ討伐を掲げて力を合わせるお話です。

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今作の人物相関図 色々と見知った名前があります

まぁ彼らがどのような道を辿ることになるかは、本編でも断片的に語られていたので分かることかと思いますが、詳細については後述するネタバレ有りの感想でまた書いていきます。先んじて言えることは、今作の物語は本編の補完的要素であり、無理にする必要は無いがゼノブレ2ファンなら最後までやってほしいなと思いました。

さて、今作と本編では実はゲームシステム面が色々と変更されており、正直な話ストーリーよりもゲーム部分の面白さが際立っていたように自分は感じました。(結末が分かっているから仕方ないね)

まず大きな変更点をざっと纏めていきます。

・ヒトノワ、キャンプの追加

・戦闘システムの変更

・採集アイテムが分かりやすく表示

・販売品の変更

・ブレイド同調、傭兵団の削除

となります。

ヒトノワ

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雑に説明すると、サブクエストやったらその人と仲良くなり、その証を集めていくコレクション要素みたいなものです。ただ、厄介なことにこのヒトノワにはレベルというものが存在し、メインストーリーを進める際にヒトノワレベルを一定値要求されることになるので、本編よりもサブクエストの重要性が高まりました。サブクエ全部飛ばしたあてつけか?

ただまぁ幸いなことに、本編よりもクエスト数は少なく、会話やクエスト内容に関しても大分作り込まれてる感じはありました。本編の自動生成台詞は何だったんだ。

キャンプ

特定の場所でキャンプができ、「休む」「クラフト」「会話」を行えます。

「休む」は、本編にあった宿屋と一緒で、ボーナスEXPを使用してレベルアップが可能。

「クラフト」は、本編でいうホムラの料理みたいなもので、各キャラに割り当てられたアイテム制作が可能。ポーチアイテムや貴重品(ゲームを進める上で便利になるもの)、クエスト用品を制作できます。

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ヒカリの料理…

「会話」は、その名の通りパーティキャラ同士の会話になります。まぁストーリーに応じてちょっとした小話をするので、某JRPG作品のスキットみたいなものです。

戦闘システムの変更

オートアタックをしてアーツを回しながら必殺技を撃つ、という大まかな部分は変わらないのですが、それ以外は全く違うものになっています。

最初は戸惑いましたが、これがめちゃくちゃ面白いただまぁドライバーコンボが狙いにくいのが難点ですかね…。

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公式HPの戦闘を見てもらうと分かりやすいのですが、本編ではドライバー1:ブレイド3でドライバーがブレイドを切り替えながら戦っていましたが、今作ではドライバー1:ブレイド2になった代わりにドライバーとブレイドがスイッチ(切り替わり)しながら戦う様になります。3キャラ使用するのは変わらず、今作ではブレイド自身が戦線に出るということですね。因みに、先述した通りブレイド同調が無くなったので、ブレイドは各ドライバー固定の2体になっています。ガチャ無くなったのありがてえ!!

それと、これ戦闘システムにおいて一番大事なのですが、必殺技のコンボルートが無くなりました。え?コンボ無くなったの?と思われるかもしれませんが、ルートが無くなっただけで、全属性なんでも繋がるようになったのです。そして、本編のコンボルートなるものは名を変えてクリティカルルートというシステムに変更。規定のコンボルートを繋げることで普通のコンボよりもダメージが出るという内容になりました。

更に、必殺技を敵に当てるだけで属性玉が付与されるようになりました。これ本編だけやってる人からしたら革命が起きたかのような衝撃だと思うのですが、あれだけ苦労してコンボルートをなぞりながら最後の属性の玉を1個ずつ付けていたのが嘘のようにめちゃめちゃ簡単に玉をつけてチェインアタックまでもっていけるようになりました。マジありがてえ。

これらの変更によりゼノブレ2特有の面白いバトルは爽快感そのまま、より面白く洗練された戦闘が楽しめる様になったのです。

採集アイテムが分かりやすく表示

これは細かい変更点になるのですが、採集ポイントの上に何のカテゴリのアイテムが取れるか表示されるようになりました。

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何が採取できるか一目で分かるようになった

販売品の変更

本編ではやたら多かった素材やポーチアイテムの店が全て撤廃。ブレイドの武器になるコアチップとドライバーの装備になるアクセサリーのみが販売されています。

アシストコアに関しては、一々錬成する必要が無くなり、完成品が獲得できるように。

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本編では穴が空いたアイコンでしたが、今作では元から錬成されている状態

ブレイド同調、傭兵団の削除

今作では、ブレイドが固定の2体のみになったのでブレイド同調や傭兵団が無くなりました。これ簡潔に書いていますが実はかなりプレイヤーへの負担が減っていて、ブレイドが固定ということはフィールドスキルも固定になるんですよね。つまり、本編でやたら種類が多い上にスキルレベルも要求されるストレスから解放されることになりました。万歳。

傭兵団に関しては言わずもがなですがブレイドが少数なので無くなりました。

 

と、色々な変更点を述べたのですが、個人的にはほぼ全て改善されている様な内容で、本編よりも楽しめるシステムに仕上がっていた様に感じました。見知った地でも少し変わっている点があったり、BGMもアレンジ曲や新規曲が沢山あってDLCなのにまるで新作をプレイしているかのようで、手抜き要素がマジで無かったです。

因みに、プレイ時間に関しては本編と比べたらかなり短く、20~30時間ぐらいで終わります。(自分はまだ少しだけサブクエストが残っている状態で20時間)

 

 

ネタバレ有りの感想

ここから先は今作のネタバレを含むストーリーに関しての感想となります。

あくまでも個人的見解、主観的な感想を連ねていくので気分を害する可能性もありますことご了承下さい。

 

今作のストーリーは本編に比べかなり短く話数形式ではない為、話数を振っての感想という形ができないのが少し残念。まぁ仕方ないのですが、記憶を整理するのに区切りって結構重要なんだなって思いました。

先に述べたように、今作ではラウラとシンが主人公になっており、ラウラが母親を探す旅をしている中で天の聖杯であるメツの存在やメツによる被害を目の当たりにします。ただ、中には人による被害も多く、戦禍の真っ只中といった有様。己が生き残るためとはいえ、未曾有の敵を前に人類同士で争う様子は哀しいものです。母親の居場所を探す途中、孤児になっていたサタヒコや、別行動していたカスミ、メツを追うアデルとヒカリとお供のミルトと出会い仲間に。アデルの見た目や性格がどことなくレックスを想起させてくるの助かる。

母の居場所が分かり、グーラへ赴くラウラ達、目指すはトリゴ村。グーラに着いた瞬間、うわぁ懐かしい光景やぁと思うと同時にBGMにアレンジが加えられていることに気付き少し感傷に浸ってしまいました。視覚と聴覚を奪われてしまった。

トリゴ村に着くもそこは焼け野原。しかも人害によるもの。バナージ、悲しいね。村の奥には墓が並んでおり、そこには母の名も刻まれていました。ここらへんで自分は「うっわいきなり重い展開」といった感じで胃もたれを起こしました。キッツ。その後カグツチが出てくるんですが、めちゃめちゃデジャヴ感。これ本編で見たやつだ。胃薬助かる。

なんやかんやありユーゴ一行と仲間になり、ラウラはメツ討伐の戦いに身を投じることになります。途中、本編の回想でも出てきたラウラのクソ親父であるゴウトが復讐に来たりと人の醜いところばかり押し付けてくるのほんま…。

ラウラ一行は物語の中核でありアデルの故郷であるイーラに赴き、アデルを慕う人達を見て人の強さ、絆の強さを目の当たりにします。

王都に向かう途中マンイーターである若かりし頃のミノチが参戦。なんだこのイケメン。これにて全キャラが揃いました。道中にある村ではシンの前世について(本編にもあった日記を読むシーン)が語られます。因みにここらへんでマルベーニ側ではマンイーター計画とブレイドイーター計画が進行していき、これが後の世に出てくることに。

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集合写真、分かりにくいけどサタもちゃんと笑ってます

最終舞台である王都に到着。イーラは真の力を封印することで大人しくしていることを知りますが、メツはこの封印を解くことにします。それを阻止するためにラウラ一行はメツと戦いますが、敵は天の聖杯。ヒカリがいたとてアデルの制御できる範囲での力の行使ではデバイスを操ってくるメツに敵わず封印のコアを取られることに。セイリュウじっちゃん(今作ではじーさん呼び)の手助けもあり難を乗り越えますが、メツは遊び程度にコアを持って決戦の地へ行きラウラ達が来るのを待つことにします。じっちゃんが紹介も無しに一行に溶け込むのは少し違和感がありますが、本編ありきなので説明はいらんじゃろって感じなんですかね。後、本編のラストで語られたように、コアクリスタルの本質(輪廻の性質)についても簡略化されて語られています。

王都復興や人助け、イーラの騎士に任命された後、一行はメツとの決着をつけるためにイーラのコア部へ。メツ戦ではお互いのデバイスであるセイレーンを駆使したバトルになっており、これをゲーム部分に落とし込むのが斬新でかなり燃える展開でした。ゲームでの戦闘後、メツが街を破壊するのと共に暴走するヒカリ、アデルの叫びも届かず本気の天の聖杯同士の激突で被害は広がりイーラは沈没、大切な仲間たちが命を落とします。闇落ちヒカリと戦闘中の因果律予測(というより未来予知)にて映るレックス、助けてというヒカリの声は現在ではなく未来に届ける悲しい結末になります。counter attackとdrifting soul流れるのほんま助かる。

メツとの決戦は勝利で終わりますが、代償は大きく、被害の全てがヒカリのせいとは言えませんが要因の一つであるという事実、何より一緒に旅してきたミルトやユーゴの死を目の当たりにした上で、ミルトを抱えていたサタヒコがヒカリを拒絶してヒカリはホムラという”殻”に籠もることになります。ここのシーンがとてつもなく哀しい反面、本編にて救われるのが嬉しいという情緒の振り幅で全プレイヤー殺されそう。

アデルはホムラと共にラウラと別れ旅に出ることになり、その旅の詳細は語られることなくフェードアウト。ラウラ側ではブレイドイーター化に失敗して異形と化したゴウトが襲いかかってきます。因縁を断ち切るも、メツが斃れた後も人がいる限り争いは終わらない事実。エンディングと共に時は流れ、ラウラ一行は旅の途中で本編にもあったアーケディアの侵攻により命を落とすことに。そしてシンはマンイーター化します。ここらへんも詳しくは語られることが無かったのですが、カスミやサタヒコは別行動していた様ですね。本編を知っているからこそエンディングムービーとシンの語り、コアが赤く染まったシンとセイリュウの会話が胸を刺します。そして時は更に流れ、ホムラの元にレックスが来て終了――。サブタイトル「黄金の国イーラ」が暗転した画面に出て来る演出(実はこの記事の始まりの画像)。ほんと余韻に浸れる終わり方で助かる。

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エンディング後のタイトル画面 ホムラ…

 

 

おわりに

稚拙な文で長々と感想を書いていきましたが、総じて言えることは「DLCで補完するには勿体ないぐらい緻密なストーリーとブラッシュアップされたゲーム性で、さながらゼノブレイド2.5といったような新作感を味わえる面白い作品」だったということです。

ゼノブレイド2はやったけど黄金の国イーラをやっていないという方は是非遊んでみてほしいです。そしたら自分も開発も助かる。

 

それではまた。